現行の年金制度を揺るがしているAIJ投資顧問事件

●2000億円の年金資産が10分の1以下にまで減った

 日本の年金制度を揺るがすような事件が発生しました。投資顧問会社のAIJ投資顧問は企業年金から受託した約2000億円を運用していたのですが、証券取引等監視委員会の検査によってその9割以上が消失していたことが判明したのでした。受託した年金資産が200億円以下にまで目減りしてしまったのです。

 投資顧問会社とは年金資産などを自らの裁量で運用したり顧客に投資を助言したりする資産運用の専門会社ですが、日本証券投資顧問業協会によると、2011年9月末の投資運用業者(246社)の契約資産は146兆円余りに上っています。この運用では投資顧問会社は企業年金との間で、投資判断と投資の実施に必要な権限を委任される「投資一任契約」を結ぶケースが大半です。

 AIJは1989年に設立され、資本金は2億3000万円。年金資産の受け皿となる私募投資信託を租税回避地の英国領ケイマン諸島に設定した上で、野村証券出身の浅川和彦社長らがデリバティブ(金融派生商品)で運用していたとされます。その具体的な手口はまだ明らかにはなっていませんが、AIJは顧客に対して「リーマン・ショックが起こった2008年度には東証株価指数(TOPIX)は約35%下落したが、AIJは7.45%の収益を上げた」などと好業績をアピールしていました。にもかかわらず、今回、資産の9割以上を消失させてしまったのですから、これはまさに詐欺だったと言わざるを得ません。

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