地政学とリアリズムの視点から日本の情報・戦略を考える|アメリカ通信

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長谷川慶太郎レポート
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長谷川慶太郎レポート

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「投資」と「投機」を履き違えてはならない

個人投資家にとって、もっとも望ましい投資方法は、前項で述べたように長期の投資を心掛けることである。なぜなら長いタームのほうが、リスクが少ないからである。

情報を収集し、国内外の経済・政治惰勢、業界や企業の動向をしっかり把握するには、短期間のつけやきばではとても無理である。これはと思う企業について検討するにしても、その企業が置かれている環境、競合企業についてなど、学ぶことはたくさんある。できる限り時間をかけて研究することが望ましい。

だが、短期の投資で早く利益を得たいという個人投資家に、このようなことを説いても無理であろう。株式投資は本来こうあるべきだといっても、おそらく聞く耳を持たないだろうし、仕方のないことである。

とくに、パソコンに向かって日々細かく売買を繰り返し、一瞬のキーボード操作に自己資金をかけるデイトレーダーの場合、数字だけを追う売買ゲームに株式投資の妙味を感じているだけに、なおさらであろう。

デイトレーダーと呼ばれる投資家の主な投資対象は、ジャスダックやマザーズに上場されている、いわゆるネット株と呼ばれる値動きの激しい銘柄が多い。小幅な値動きを繰り返す銘柄でなければ、瞬間的な売買で利幅を取ることができないからである。

しかし、株式市場をめぐる複雑な情勢等々を分析・検討することもなく、値動きと勘に頼って、ネット上で売買ゲームを繰り返すことをも株式投資と呼ぶのかといえば、大いに疑問であり、「投機」以外の何ものでもないと感じているのは、筆者ばかりではないだろう。

筆者には、全員が全員とはいわないが、デイトレーダーといわれる人たちの動きが、同じパイの喰い合いのように映る。喰うか喰われるかという「投機」性の高いゲームに参加するところにスリルと妙味があるといわれれば、それまでだが、その本質はカジノの賭博ゲームと変わらぬ気がする。

だが、「投資」と「投機」は明らかに違う。「投資」はその企業の将来性に期待して資金を託すのであり、「投機」は売買によって儲けることのみが目的であり、いわば株式市場をカジノに置き換えたゲームである。

「投機」には賭博に似た意味合いがあるが、「投資」にはそれは一切なく、株式市場にはツキも運もないのである。従って、筆者が「株よりも企業を貰う」「投機ではなく投資を」と、個人投資家の方々に常に説く真意もこうした点にある。

企業の将来性に期待して資金を託す「投資」の妙味について、一例をあげるとすればマイクロソフトがその代表例だろう。同社がナスダックに上場したのは一九八六年であった。この企業の将来性を買って一〇〇万円を投資し、二一年間その額面の株式を保有していれば七?八○○倍、約八億円程度になっているはずである。これこそ株式投資の醍醐味である。

また、株式投資を行う際には「独自の投資基準を持つ」ことも大切である。エコノミストがこのようにいっていたから、人に勧められたから、ということで投資に参加するのは危険である。そうした意見は、あくまで参考の範囲にとどめ、広い視野でじっくりと観察して銘柄を選択すべきである。

経済の予測を立てるのは専門家であっても難しい。先に触れた「グリーンスパンの謎」の話を持ち出すまでもなく、経済の理論と実際のマーケットの動向は必ずしも一致しない。そうしたなかで一個人投資家なら、なおさらのことである。

エコノミストがいう経済理論や人の意見に左右されることなく、現に起こっていることに目を向けたほうが、よほど確率の高い判断ができ、株式投資の成功率も高くなるはずである。つまり「市場のことは市場に聞け」が基本である。

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